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巨大化はワン・トゥ・ワン・マーケティングに逆行する流れではないのか、という疑問が生じる。 たしかに、資本の論理での巨大化は、いずれ滅びる運命にある。
しかし、合併企業の多くは仕事の単位を極小化するための巨大化であり、ワン・トウ・ワン・マーケティングを意識したM&Aであることがわかる。 T氏が描く価値創造社会の到来は、明らかに日本企業にとっての逆風である。
日本の企業は産業社会の特徴である大量生産に適した組織をつくり上げ、いまだに、その枠組みを打ち破れないでいるからだ。 また、日本独自の「均質な文化」も産業社会では有利に働いたが、ワン・トゥ・ワン・マーケティング時代にはアキレス健以外の何者でもない。

こうした価値創造社会が訪れると仮定すれば(確実に到来すると考えられているが)、日本企業は苦戦を強いられるし、現実に現在は金融機関を中心に欧米の企業に押され気味だ。 80年代に見せた、あの圧倒的な強さは陰を潜めている。
つまりは、オープンなネットワークだ。 たとえば、ワン・トゥ・ワン・マーケティングも、ネットワークがあってはじめて可能になる。
それを活用するためには、運用コストが低くなければならない。 残念ながら規制に守られ長い間、NTT一社の独占状態が続いた日本は、ネットワークの構築と運用のコストが米国とは大きな格差があった。
そのことが、第3の波に出遅れる決定的な原因となった。 ある。
しかし、T氏の意見にしたがうと、米国企業の経営システムが日本企業のものより価値創造型社会にマッチしていた、適応しやすかったといえるかもしれない。 さまざまな文化が混ざり合っている社会であり、しかも、組織が日本のピラミッド型と違い、フラットなものだったからだ。
そして、決定的に米国が有利だったのは、通信費が安かったことだ。 T氏は価値創造型社会を担うのは光学技術、新素材、遺伝子技術など、さまざまな高度技術だというが、その中核にあるのは情報技術だと強調する。
将来においては遺伝子技術と情報技術が融合し、第4のまったく新しい革新が到来するとしているが、それ以前の第3の波を支えるのは情報技術だ。 さらに重要なのが、日本の経営者の意識だ。
LAN(構内通信網)をはじめとして、インターネットやイントラネットなどのネットワークの重要性に、気づいていない経営者が多いことである。 ネットワークは第3の波、価値創造型社会の基本インフラなのである。

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